#お茶染めの耕人

駿河和染鷲巣恭一郎<お茶染Washizu>

静岡駅から車で10分程度走ると東海道の丸子宿があらわれます。そこに建てられた静岡市の工芸体験施設「駿府の工房 匠宿」で工房長という役職を担いながら、自らの染色工房を設え日々制作に打ち込むのは駿河和染職人の鷲巣。

静岡市には布に関した地名が多く残っており、古くから型染や手描きの紋染が行われてきました。江戸時代には旧安倍川の川筋に沿って多くの紺屋が繁盛したといわれています。

彼は駿河和染を継承しながらも、独自にこれもまた静岡の名産「お茶」を原料としたお茶染に着手しています。

試行錯誤を繰り返した「お茶染」の製品はもちろん、その技法まで広めたい。静岡固有の新しい文化を根付かせたい。

その想いとともに、今日も一枚ずつ念入りに丁寧に染めています。