#木工加工の耕人



木工加工の耕人<株式会社MIYABI>
静岡市駿河区中島。
街のにぎわいから少し離れ、海の気配が混じりはじめたあたりに
株式会社MIYABIの工房があります。
静岡の木工は江戸時代、駿府城・浅間神社の造営に際し
全国から集められた職人たちが定住したことから広がり、今も形を変えながらこの街で息づいています。
そのひとつが、MIYABIさんの手がける
名入れギフトや記念日の贈りものと言えましょう。
MIYABIさんは、もともと家具メーカーから依頼を受け
木にさまざまな加工を施してきた木工専門工房。
近年は長年培われた技術を土台にレーザー加工なども取り入れ
木工製品に留まらず、さまざまなものに名前や日付を刻んでいます。
モノを「特別」にしていく加工。
そこに、MIYABIさんの仕事の面白さがあります。
取材の中で、作業中の木材に触れさせていただきました。
あまりになめらかでニスか何かを塗っているのか、とたずねると
研磨だけですよと答える表情は誇らしげでした。
最後は人の手。
「木は生き物なんですよね」職人さんはそう話してくれました。
湿気を含めば膨らみ、季節によって反りや硬さも変わる。
そう、木というものはなかなか気分屋。
様子を見ながら、届いた先でどうあるのかまで想像して仕上げていく。
贈る人の気持ちと、受け取る人の時間を預かる責任が
MIYABIさんのものづくりにはありました。
おしばなし文庫もそんな気持ちから生まれた形。
乳歯やへその緒、はじめての絵。
「自分のストーリーを開くような気持ちになれるのかな」
職人さんの言葉を聞いて、おしばなし文庫は保管箱でありながら
未来の会話をひらくための本でもあるのだと思いました。
古くから続く加工技術を、今の暮らしの贈り物へ。
MIYABIの職人さんたちは今日も
誰かの大切な時間に寄り添う「特別」をひとつずつ仕上げています。




