#木工挽物の耕人



木工挽物の耕人百瀬聡文<挽物所639>
静岡市街地を清水に向かい、ほどよく北にのぼった、ほどよい里山にその工房はあります。昔ながらのお茶工場をリノベーションした工房はギャラリー機能も備わっています。仲間たちと日夜挽物作業をしているのは木工挽物職人の百瀬。
1864年にはじまったとされる静岡挽物は静岡市の代表的な地場産業のひとつで、静岡県郷土工芸品にも指定されています。木製で丸い型のものはほとんどが挽物であり、日常生活に欠かせないものが多数。家庭用品から家具の部品、テーブルの脚など、製品の種類を数えると、何百何千種類にもなります。
「丸いものならなんでも削る」と話す真剣な眼差しの中に、これまでの挽物に対してのリスペクトと、これからの挽物職人の挑戦の意思が確認できます。
スタンダードなものから、先鋭的なものまで。彼は今日も刃物を研ぎ、木を挽いています。