田町の職人
2020年10月22日
静岡市葵区の田町。
昔からここには職人が多く居を構えていたため
「職人町」とも言われています。
その田町で活動をする、木工指物職人の戸田。
彼を静岡耕人として
ものづくりやその周辺を追っていきます。
指物(さしもの)とは
木の板を互いに差し合わせて作られることが語源ともされていて
接着剤などなくとも構造が保たれます。
これは仕口(しくち)と呼ばれる差し込み部分に
繊細な手加工を施すからこそ生まれる強度で
同時に「雅」や「美」を兼ね備えます。
流通のために価格や品質の安定を念頭に置いている「家具」とも
一線を画しています。
時代が変わり、暮らしが変わり
現在は少し「珍重」化されている指物。
彼も日々多方に想いを馳せながら
今日もかんな刃を研いでいます。